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- Vol.2 奄美大島
とっておきの奄美大島
Q1奄美大島はどんなところですか?
亜熱帯気候の温暖多湿なところで、鹿児島と沖縄のほぼ中間に位置します。気温は年平均で22℃。ちょっと肌寒い1、2月で15℃くらい。盛夏で28~29℃ですが、最高気温は連日30℃を超えます。夏から秋にかけて台風が多く発生することは、ニュースなどでご存じではないでしょうか。ただ、台風も海の生物にとっては必要なんです。というのも、台風の猛烈な雨風で海中がかき混ぜられ、活性化するからだそうです。その海をはじめ、自然も豊かなところで、現在(2016年4月)世界自然遺産に登録申請中です。今も「ノロ」という女性神官や「ユタ」と呼ばれる神様のお使いが存在し、日頃から日常のさまざまなことを相談に行く人も多いそうで、神様に守られた島でもあります。「神の子」という地名なども残っています。
Q2おすすめの観光スポットを教えてください
マングローブの原生林、金作原(きんさくばる)原生林、大浜海浜公園など、たくさんあります。
マングローブの原生林はカヌーに乗って見に行くのですが、満潮時と干潮時とで景色が変わるのも見どころの1つです。干潮時にはカヌーを降りて、その場で歩くこともできますよ。
金作原原生林は、映画『ゴジラ』の撮影場所としても知られています。ちなみに、ゴジラはここで誕生したという設定になっています。大浜海浜公園は西側を向いているので、夕日がとてもきれいな場所です。
個人的におすすめなのが、高知山展望台です。大島海峡の全貌を見ることができるのですが、そこからの景色は神々しくて、特に信仰する宗教を持たない私でも「神様っているんだ」と感じました。
Q3どんな郷土料理がありますか?
代表的なものだと、鶏飯があります。鶏肉やシイタケ、錦糸卵などをご飯の上にのせて、鶏がらスープをかけた料理です。
あとは、豚肉をお味噌に漬け込んだ豚味噌など、お味噌を使った料理もおいしいです。
珍しいものでは、パパイヤのお漬物。パパイヤというとフルーツを想像しますが、それとは違う青いパパイヤを塩漬けにしたものです。パリパリした触感が楽しいです。ミキという飲み物も、ほかでは見たことがありません。白米、サツマイモ、砂糖から作られる発酵飲料ですが、かなり独特です!
Q4特産・工芸品にはどんなものがありますか?
まずは奄美黒糖焼酎ですね。大島だけではなく、群島中に蔵元が数限りなくありまして、どれも個性的でおいしいです。
フルーツも豊富で、パパイヤ、島バナナ、パッション、タンカンなど。その中でもおすすめはタンカン。ポンカンとネーブルオレンジを自然交配してできたミカンで、果肉が柔らかく、甘い濃厚な果汁の中に程よい酸味があります。パッションは、アイスクリームと一緒に食べるのもおいしいです。
そして、なんといっても大島紬ですね!染め、織り、模様、どれも奄美特有のものです。
Q5大島紬の魅力についてお聞かせください
大島紬には代表的な柄があって、龍郷柄(ソテツの葉とハブを図案化した細かい連続模様)、秋名バラ柄(「バラ」は琉球語でザルの意。全体に黒っぽいザルの格子柄に赤や青の十文字が交差した模様)。それに、西郷柄(薩摩藩の西郷隆盛にちなんだ柄で、遠目には無地に見え、近寄ると細かい格子に緻密な絣柄が織り込まれている)というものもあります。詳しいことについては専門家の方にお任せするとして、大島紬を着ると、奄美大島の香りや雰囲気が着物から感じられるような気がします。着ることで奄美の風土そのものを身にまとうというか、島の誇りがこちらにも伝わってきます。
Q6歴史文化・歳時記・伝統芸能についてお聞かせください。
ショチョガマ(龍郷町秋名集落に伝わる行事)や平瀬マンカイ(同)は有名で、どちらも国定重要無形民俗文化財に登録されています。いろいろなメディアで紹介されているので、ご存じの方もいらっしゃると思います。
5月の海開きに催される浜下り(はまおれ)は、島民が浜に集まってお弁当を食べます。ピクニックみたいなものかもしれませんね。
あとは、種おろしですね。10月下旬から11月上旬頃に行われるお祭りで、翌年の豊作を祈願するとともに、一年間の締めくくりとして各家庭を踊り浄め、繁栄を祈る行事です。迎えた家では、料理や飲み物を振る舞い、夜遅くまで踊り続けます。奄美の方たちは、本当に歌や踊りが大好きで、何かの会合の後にも必ず皆さん歌いながら踊り出します。本当に楽しいです!
Q7今後、奄美観光大使としてどのような活動をなさっていきたいですか?
私自身歌い手なので、音楽の力で奄美を多くの方とつないでいきたいと考えています。愛加那※の遠縁にあたることから、彼女の歌を自作しました。その歌をとおして、全国の方たちに愛加那のこと、そして奄美の魅力をもっともっと知っていただけたら、そしてたくさんの方たちに奄美を訪れていただけたらと思います。
※愛加那(あいかな 1837年-1902年)本名は龍愛子で、愛加那は通称。奄美大島龍郷町生まれ。1859年、安政の大獄により奄美に潜居していた西郷隆盛の島妻。西郷との間にの2人の子を授かる
観光大使 Profile
奄美観光大使萩原 かおりさん Kaori Hagiwara
東京都出身。東京芸術大学音楽学部声楽科卒。二期会会員(ソプラノ)。昭和音楽大学教授。三木稔作曲のミュージカルオペラ「うたよみざる」のヒロイン末子(よてこ)役でデビュー。以来、コンサート・ミュージカル等のステージを中心に幅広く活躍。自らの歌のジャンルを「C-P0P(Cはクラシック・クロスオーバーの意)」と名付け、クラシックで学んだ確かな技術と表現力で、音楽のジャンルの垣根を超えた様々な楽曲を独自の世界観で描く。また、自身が奄美三世、更に西郷隆盛の島妻であった「愛加那(あいかな)」という女性の遠縁にあたることをきっかけに、作詞・作曲もてがけるようになり、彼女の生涯を綴った楽曲を創作。歌と語りで構成した「歌物語 愛加那」として愛加那の郷・奄美大島の龍郷町で初披露、その後東京、秋田、徳之島、奄美市でも演奏し各地で大好評を得た。日本語による歌唱にも意欲的に取り組み、作詞家・松本隆による訳詞で、シューベルトの歌曲集「美しき水車小屋の娘」をピアノの小原孝と共に全曲演奏。松本隆曰く「エポック・メイキングな一夜」となった。
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銀座もとじ 大島紬(大島紬専門店)
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